2019年後半に中国武漢から発生したと言われている新型コロナウイルスの感染拡大で、多くのスポーツの様々な試合が中止となってしまいました。
スポーツで進学を目指している子供やその家族は、志望高校に入学できるのかどうか、また大学進学に影響はないかなどとても心配されていると思います。
スポーツ推薦で特に節目となっている、中学3年生・高校3年生は不安な行き場のない気持ちで日々を過ごされているはずです。
今回は大会中止によるスポーツ推薦への影響と、それでも志望校に進学成功する学生のお話をしたいと思います。
大会中止スポーツ推薦 高校入学への影響
中体連やその他の高校入学への評価の場となっている試合が中止となり、志望高校に推薦で入学できるのかどうか心配になっていると思います。
厳しい話ですが、この影響は多かれ少なかれスポーツ推薦の場合は存在します。
自分をアピールする場が奪われたことによって、それまでの成績やスポーツによっては体格などで判断されることになるからです。
実際にインターハイでも優勝経験のある、スポーツ強豪高校のスポーツ部の監督にスカウトの話について聞いてみました。
その監督の今年のスカウト対象の話をまとめると次のようなことでした。
✅学業の成績や欠席日数も例年より注目する。
✅体格。
✅これから成長するかどうかの見極め。
✅今まで入学のアピールがあった選手。
✅自分の目にとまり興味を持てる選手。
大まかにこのようなことを話していました。
今年のスカウトは、このままいけば各高校の監督の腕の見せどころになるだろうとの話でした。
この話を聞く限り大会中止で影響はあるものの、金銭面での免除などの形はさておき、スポーツ推薦で志望高校へ入学するという目標は諦めなくてもいいような気がしました。
ただし評価の場が失われてしまったので、例年のスポーツ推薦のスカウトとは少し違ったものになることが考えられます。
とにかく目標にしている高校があるなら、指導者にお話をして早い段階からアピールする事で志望校へ入学するチャンスが生まれるかもしれません。
大会中止スポーツ推薦 大学への影響
【速報】 インターハイ 史上初の中止、規模縮小検討も開催困難 #インターハイ #インターハイ中止 https://t.co/J892ofHV7V
— 日刊スポーツ (@nikkansports) April 26, 2020
ニュースやツイッターでこの発表を目にした方は愕然としたはずです。私自身も胸が締め付けられる思いでした。
高校生はインターハイを目標に他の人が遊んでいる中・休んでいる中、貴重な時間を費やしてきているからです。
その時間のことは口先だけでなく、我が息子を見てまさに血と汗と涙だと体験しています。
また子供だけでなく親は、競技に参加していないだけで一緒に戦っているのですから、今回の決定には本当に肩を落とされているはずです。
大げさではなくインターハイは、結果次第で人生の節目になる大会です。
今回のインターハイの結果で進学する大学が決まるという生徒も数多くいたはずです。
インターハイで結果を出して、スポーツ推薦で大学へ進学しようと考えていた生徒たちは、計画が大きく狂ってしまう形となってしまいました。
今回のインターハイ中止は大学へのスポーツ推薦の進学には大きく影響するものだと考えられます。
かといってスポーツで大学に進学できないわけではありません。
スポーツ強豪高校の監督は、大学側と太いパイプを持っている場合がとても多いです。
この事は以前記事にもしましたので読んでみて下さい。
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子供の高校・大学のスポーツ推薦の経験談
我が家の息子は現在大学2年生です。 (2020年卒業し無事にスポーツで就職しました。) 小学校2年生から習い始めたスポーツのスポーツ推薦で私立高校に入学し、15歳で親元を離れ寮生活を送っていました。 ...
実際に今年の進路についてスポーツ強豪高校の監督に直接お話を聞いたところ、結果がない子も含めて2年生の後半から進路が着々と決まり始めているというお話でした。
レギュラーではあるものの結果がない生徒が、そのスポーツで日本トップクラスの大学への進学もほぼ確定しているそうです。
この話を聞いて確信したのは、アピールの場がないこの環境の中でも進学する高校選びに失敗しなければ、結果がない子供も含めてスポーツで大学に進学できるという事なのです。
生徒本人の実力は勿論ですが、高校自体のパワーや大学側と高校側の監督の信頼関係で進学に有利になるのは間違いなさそうです。
大学に進学するために大切なのは高校選びなのかもしれません。
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スポーツ推薦での進学で複数校からのスカウトを受け迷っている方へ
以前から数回、スポーツ推薦での高校進学について記事にしてきました。 まだ読まれていない方は、読んでみてください^^ 子供の高校・大学のスポーツ推薦の経験談 気になるスポーツ ...
志望する大学に入学する為に、大会の少ない今年は特に部活動の監督に相談し力を借してもらいましょう。
文科省も対応
コロナウイルスの影響で進学が不利にならないように、近頃になって文科省も対応を考えている様です。
9月に始まる総合型選抜と学校推薦型選抜の出願時期を、例年よりも後ろ倒しでずらすように各大学側に要請し、遅らせた事によってできる時間のうちにアピールできる大会を積極的に開催できるように検討しているという事です。
ただ現在検討中であり、これからのコロナウイルス感染の状況ですべては決まってくるはずなので何とも言えない状況です。
文科省の方でも遅らせて開催できるのは、せいぜい今年いっぱいとの判断をしています。
やっぱり主な大会が開催されるか否かは、これからのコロナウイルスの動向次第という事です。
まとめ
今回は自分をアピールする機会である中体連やインターハイなどの主要大会が中止が決定しましたが、進路を簡単に諦めてしまう必要はないと思います。
文科省の方でも、部活動の記録などが少なくなった生徒が受験で不利にならないように配慮するよう大学側に求めるとしています。
家族や指導者、そして部活動の監督になるべく早く希望の進路のことを相談し、早い段階から高校や大学側にアピールしておくことが最も重要です。
この環境は自分だけでなく日本中ほとんど同じ状態です。
この中で腐らずポジティブに競技と向き合い、今できる事をしっかりと毎日こなしていけた人間が更に成長できるのだと思います。
最後に、早くコロナウイルスが収束し子供たちのアピールできる大会が1つでも多く開催されるよう願っています。